(その1からの続き)
早速、タンデム用のベルトを工具で外し、表面の汚れを落とすためにメラニンスポンジを水に浸して全体を軽くこすって準備を整えました。

長年使われていたシートなので、タンデムベルトが装着されていた下と他の座面とではツヤが違います。塗装後はタンデムベルトは付けない予定なので、この表面の質感をメラニンスポンジでこすることで、なるべく均一になるようにしておきます。

そして最初に染めQの密着スプレーを全体に軽く吹きました。シートはバイクに乗る時に常にズボンが擦れたり、乗り降りする時に靴で引っ掻いたりする場所なので、なるべく塗装が落ちないように密着スプレーは必須です。
しかしあまり厚塗りしてしまうと、染めQの特色である素材の質感が残ってしまうため、一度に厚塗りせず、軽くフワッと吹いてから乾燥を待ち・・・というのを数回繰り返して全体に密着剤がまんべんなく付着するようにしました。
次に今度は染めQスプレーのブラックを吹きますが、これも密着スプレー同様にシートの素材感を損なわないように、スプレー缶を良く振って塗料を充分に撹拌したあとで薄く薄く塗り重ねていく方法で塗装していきます。
染めQスプレーの塗料は一般的なHoltsなどの自動車用ペイントスプレーの塗料に比べて、かなり薄くスプレーノズルも霧が細かいため、対象物にスプレーしても最初はなかなか色が付かない印象です。
しかし「染めQ」の名の通り、素材を徐々に染めていくようなイメージで薄く何度も塗り重ねた結果、元のシートには白文字で入っていたSUZUKIのロゴが見えなくなるくらい、素材の質感そのままに綺麗なブラックに塗装することが出来ました。
※ ちなみに缶スプレーのノズルを押して普通に塗装しても良いのですが、このような薄く塗り重ねる時にはエア―コンプレッサーの塗装ガンのように使える、別売りの染めQ専用のガントリガーを使うと、ノズルの噴霧量を細かくコントロールしやすくなるのでとても便利です。(スプレー缶のサイズが合えば他の缶スプレーでも流用可能でした。)
染めQブラックで再塗装したジェベル純正シートを装着してみると、同じ黒いシートでも以前より少しツヤが出て車体全体が引き締まって見えるようになりました。シート表皮を貼り替えるよりも安く、手軽に数時間で愛車をリフレッシュできたので良かったです。

(中古の純正シートを染めQでリフレッシュ塗装 - 完 - )